更新日:2026.07.17秘密兵器とペンギンと
秘密兵器とペンギンと
みなさんこんにちは。
4月から新しくペンギン担当になりました。
あっという間に3か月が経ち、ペンギンたちは繁殖期を無事終えました。
今回はペンギンたちのケアについてのお話です。
ペンギンには鋭くしっかりとした爪が生えています。

爪は斜面を登ったり氷上で滑ったりしないようにするためや、フンボルトペンギンでは巣穴を掘るためにも使われます。
野生では歩くことで自然と削れていきますが、飼育下では野生よりも運動量が少ないため削れずに伸びてきてしまいます。そうすると、歩きづらくなったり指の関節に負担がかかったりと脚に問題が出るおそれがあります。
野毛山のペンギンたちも換羽期と夏を前に爪切りを行いました。

上の写真は爪切りをしているところですが、なにやらペンギンの様子が気になりますよね。
筒に入って足が出ている状態です。
この筒、実はペンギン用の保定道具なのです。塩ビ管を半分に切って中にペンギンがピッタリサイズで挟めるようになっています。

保定とは、動物を処置するときに動かないように押さえることです。
鳥類では、翼が暴れないように翼を閉じ手首にあたる関節(翼角)を押さえて保定します。

(フラミンゴの保定)
一方、ペンギンは進化の過程で翼が短くなり、手首と肘にあたる関節が癒合しているため、ほかの鳥類と同じやり方で保定するとフリッパーが保定者の腕から抜けやすく、保定者がフリッパーで叩かれまくります。
そのためこの道具は、安全にかつ確実に保定を行うための秘密兵器なのです。
秘密兵器を使いしっかりと保定を行った状態で、爪切りと足裏のチェックも行いました。

保定から解放した後は、警戒して担当者に数日近づいてこない個体や気にせずに餌の催促に来る個体など、性格の違いも垣間見えるペンギンたちなのでした。

(保定解放後すぐでも餌を食べにくるミント(左)とアサヒ(右))
P.S. 4月25日に行った世界ペンギンの日特別ガイドでは、たくさんの方にご参加いただきました。ありがとうございました!

ペンギン担当 たかの