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園地のお仕事:ハチトラップの写真

更新日:2024.05.15園地のお仕事:ハチトラップ

更新日:2024.05.15

園地のお仕事:ハチトラップ

野外活動ボランティアのための「グリーンボランティア保険」を運営する「森づくりフォーラム」によると、「ハチ刺され被害」は事故報告で必ず毎年数件上がってくるそうです。
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安全な森づくり活動のために<事故事例に学ぶ> ハチ』


富岡総合公園は敷地の大部分が樹林地であることから、公園で仕事をしているスタッフもそうですが、来園者の皆様もハチに刺される恐れが無いとは言えません。
このような状況を受けて、公園ではハチ刺され被害を少しでも減らすためにトラップによるハチの防除を行っています。

ハチは通常、越冬した"女王バチ"1匹で3-4月頃に営巣&産卵をします。ある程度巣の形ができて、第1回目の羽化による働きバチが出現した6月ごろから、女王バチは巣にこもり、出産・育児に専念するという分業体制が整います。そうすると、働きバチはどんどん増えて巣も拡大していきます。

ハチトラップは、焼酎、黒砂糖、酢等を原料とする誘引剤をペットボトルに入れて女王バチが巣を作りそうな場所にしかけておき、女王バチを捕獲することによって、巣づくりの段階から阻止していく仕組みになっています。


富岡総合公園では、ちょうど女王バチが巣作りを始めようとする3月中旬にトラップを仕掛けました。
余談ですが、女王バチをおびき寄せるためのトラップですが、匂いにつられてかタイワンリスも寄ってくることが度々ありました。
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トラップを放置して6月に入ってしまうと今度は働きバチが集まってきてしまい、かえって危険になることから、先日(514日)に撤去したところです。
・・・捕獲結果はといいますと、女王バチ9匹、通常のハチ21匹となりました。

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危険生物とはいえ、生きものの命を奪うことは若干胸が痛みますが、利用者の皆様の安全な環境を少しでも向上させたいということで行っている取り組みです。
樹林地が大部分とはいえ、公園は都市施設であることから、生きものと人間活動の折り合いをつけていくことは運営上の大切なテーマかもしれません(最後は大きな話になってしまいました...)。

富岡総合公園ですが、初夏の風が気持ちよいことに変わりはありません。
是非とも足を運んでみてください。
皆様のお越しをお待ちしております。