
更新日:2025.09.21庭園散歩【2025年9月21日】
庭園散歩【2025年9月21日】
「暑さ寒さも彼岸まで」ということわざがあります。
夜間は気温が下がりしのぎやすくなりましたが、日中は30度を超える暑さが続いています。
本日の庭園散歩は、庭園内で感じられる小さな秋を求めて散策しました。
講師は横浜市こども植物園 元園長 六浦勉さんです。
本日のテーマは「秋の草花めぐり」
▼本日のテキスト
本日の主役はヒガンバナの仲間
▼ヒガンバナ(ヒガンバナ科)~四季の花苑~
多くの別名を持ちます。
曼殊沙華...サンスクリット語で「天界に咲く花」
幽霊花、死人花...球根にリコリンという毒をもち、痙攣や呼吸不全などを起こします。
先人は田畑の周りにヒガンバナを植えて、ネズミやモグラの被害を被害を防いだといわれています。
葉見ず花見ず...夏の休眠後、彼岸の頃花を咲かせます。花後は葉を芽吹かせ光合成で行い栄養を蓄えます。
ヒガンバナの特徴として、3倍体の為種子をつけません。
▼シロバナマンジュシャゲ(ヒガンバナ科)~果樹園~
▼ショウキズイセン(ヒガンバナ科)~四季の花苑~
和名は鐘馗水仙と呼ばれます。鐘馗は中国の民間伝承に伝わる神様で、花が鐘馗のヒゲに似ていることが由来。種ができないヒガンバナに対し4倍体のショウキズイセンには種ができます。
▼イノコヅチ(ヒユ科)~もみじ坂
日本に在来する多年草草本。名の由来は茎の節が膨らむ様子がイノシシの膝に似ることからつけられました。種子は服などに付く「引っ付きむし」として有名かもしれませんね。
▼ウド(ウコギ科))~もみじ谷~
春、香りのよい若芽や茎が好まれ山野草として利用されます。
▼マルバフジバカマ(キク科)~山野草の小径~
アメリカ原産。箱根強羅公園で栽培されていたものが逸出し神奈川に広がっています。トリメトルという毒を含むため、野生のシカが食べることがなく、シカが食べて植物のなくなった草地に広がっているという説も。そのためか日本在来のフジバカマは減少しています。
▼オミナエシ(オミナエシ科)~北園路~
▼オトコエシ(オミナエシ科)~山野草の小径~
▼ツルボ(キジカクシ科)~果樹園~
多年草の球根植物
▼ミシマサイコ(セリ科)~憩いの小庭~
根に漢方の柴胡という成分がある薬用植物です。
▼ワレモコウ(バラ科)~憩いの小庭~
根茎にタンニンやサポニンを多く含み生薬として利用されます。
▼ワタ(アオイ科)~憩いの小庭~
花はハイビスカスに似た美しい花が咲きます。結実すると緑の果実ができます。雨の多い日本のワタは和ワタなので、コットンボールは雨を避けるように下を向いてはじきます。
▼フロックス(ハナシノブ科)~中央花壇~
別名、オイランソウ、クサキョウチクトウ。
花の香りが花魁がつけていた白い粉に似ていていることが名の由来です。
▼ガウラ(アカバナ科)~中央花壇~
別名、白蝶草。白い蝶のような花を咲かせるのが名の由来です。耐寒性や耐暑性もあり、今年の暑い夏を元気に乗り切りました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
次回は10月19日(日)10:00~
テーマは、「秋の実を探そう」
お申し込みは10月11日(土)9:30~、お電話もしくは来館で受け付けます。
皆様さまのご参加をお待ちしています。