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 伊藤博文と金沢別邸 豆知識シリーズNo.3 ~伊藤博文と鶴とランプ~の写真

更新日:2025.12.21 伊藤博文と金沢別邸 豆知識シリーズNo.3 ~伊藤博文と鶴とランプ~

更新日:2025.12.21

伊藤博文と金沢別邸 豆知識シリーズNo.3 ~伊藤博文と鶴とランプ~

伊藤博文は、明治20年(1887年)頃から明治22年(1889年)2月の大日本帝国憲法発布までの間、現在の横須賀市にあたる夏島にあった伊藤の別荘(当時は金沢の一部とみなされていた地域)や、金沢の東屋(あずまや)という旅館に滞在していました。

この滞在中、極秘裏に大日本帝国憲法の草案作成作業を進めていました。憲法という国家の基本法を起草する重要な時期でした。

伊藤博文は静かな環境で作業を進める一方、地元住民とも交流があり、地域の様々な人々に大変世話になっていました。

憲法草案の完成後、伊藤博文は地域への感謝の気持ちを込めて、最寄りの金沢小学校に記念品を贈ることにしました。

贈られたのは、鶴の剥製とランプでした。
このランプは憲法草案完成後に贈られたもので、博文が夏島の別荘で草案を練った記録もあることから、実際に草案作成時に使われたと考えられます。

鶴のはく製.jpg






ランプ.jpg

この逸話は、伊藤博文が国の重要な仕事を進める傍ら、地域の人々との繋がりや恩義を大切にしていたことを示すものとして語り継がれています。

これらの品(鶴の剥製とランプ)は、長らく金沢小学校で大切に保管されてきました。

現在では、伊藤博文の功績を称え、その歴史的なつながりを後世に伝えるため、旧伊藤博文金沢別邸内に展示されています。一般公開されており、誰でも見学することができます。

鶴は伊藤博文が好んだ鳥だったようで、旧伊藤博文金沢別邸の居間の欄間にも鶴の透かし彫りが施されています。

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博文邸3.jpg

 旧伊藤博文金沢別邸(横浜市指定有形文化財)