博文邸【伝統技術で守る文化財ー旧伊藤博文金沢別邸の茅葺屋根修繕】

冬の訪れとともに、旧伊藤博文金沢別邸では茅葺屋根の修繕が始まりました。
茅葺屋根修繕工事期間は　2025年11月4日～2026年3月31日（予定）です。

今回は客間棟・居間棟の茅葺屋根の修繕工事を行っており、工事期間中は休館となっております。
休館中はご不便をおかけいたしますが、文化財保護のためご理解賜りますようお願い申し上げます。
工事は3月末に終了で、4月から美しい茅葺屋根と共に邸内見学再開予定で進行しております。

併設する牡丹園は通常通り入園できますので、貴重な茅葺屋根修繕工事の様子をご覧になれます。
＜牡丹園の休園日＞
12月・1月：　毎週月曜日（月曜日が祝日の場合は開園・翌平日休園）、年末年始 12月29日～1月3日
2月・ 3月：　第1・第3月曜日（月曜日が祝日の場合は開園・翌平日休園）

茅葺屋根は日本の伝統的な屋根工法であり、断熱性や通気性に優れ、2020年 ユネスコ無形文化遺産 に登録されました。
茅葺屋根は定期的な修繕が必要です。茅葺職人による修繕の技は現代では貴重な技術継承の場となっており、文化財を未来へつなぐ大切な営みです。


以下、現在の別邸周辺と別邸内の様子です。
【松の菰（こも）巻き】　
越冬の為に松の枝葉から地中に下りてくる害虫を藁に誘い込み、春に藁を外して焼いて駆除します。
冬の風物詩です。

【牡丹園門前　銀杏の木】

【海辺のアオサギ】

【海苔ひび】
別邸前の海では海苔の養殖風景である 海苔ひび が見えます。

【欄間　鶴の透かし彫り】
別邸内居間の雨戸を開けると、ちょうど欄間の鶴の透かし彫りに光りが当たり、鶴が舞う姿が鮮やかに浮かび上がりとても綺麗でした。
伊藤博文公もこの居間で同じ様に鶴が舞う姿をご覧になっていたかと思うと、歴史の中にそっと足を踏み入れた気持ちになりました。

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