
更新日:2025.08.09ルリゴシボタンインコの巣箱の中身とは...
ルリゴシボタンインコの巣箱の中身とは...
こんにちは!
早速ですが、皆さんに問題です。
この中で5月29.31日と6月5日に孵化したインコが3羽います。さてどの個体でしょう。
分かりましたか? ほとんど大人と変わらない姿なので難しいと思います...。ちなみに巣立って数日経った3羽の写真はこちらです。
(一番右が5月29日生まれのヒナ)
(5月31日生まれのヒナ)
(一番左が6月5日生まれのヒナ)
体の大きさが大人に比べて小さいのと色も薄く、黒目が大きい感じがします。
さて、先ほどの答えはこの3羽です!
今年は5月29日に孵化した個体以外オスでした‼
今ではだいぶ環境にも慣れ、兄弟でじゃれ合ったり、親子で寄り添う姿がよく見られます。
3羽が巣立ったところで産卵と繁殖も落ち着いたので巣箱を取り外して洗いました‼
巣立った巣箱や使っていない巣箱から取り外すと、残った巣箱をめぐって闘争が起こる場合があるので、一気に取り外して、全て同じタイミングで戻すようにしています。
巣箱の中身はどのようになっているかというと...
このような感じで下まで藁や枝葉が敷き詰まっていて、出入口の真ん中から下に穴が続いています。 インコ達はこの穴の先に卵を産んで、抱卵します。
ちなみにこちらは今年産卵・繁殖した巣箱です。
ルリゴシボタンインコは、野生では主に木の樹皮や葉、細い枝、コケなどを巣材として使っています。特に柔らかくて裂けやすい樹皮であるアカシアやバオバブなどを好んでかじり取り、自分で裂いて嘴や羽の下に挟んで運びます。
私は羽の下に挟んで運んでいる姿は見たことありませんが...
野毛山動物園では巣材として藁や枝葉を定期的に入れていて、インコ達が欲しい物を自分で裂いて持っていけるようにしています。
続いて、巣材を崩したものがこちらです↓
どちらも産卵していた巣箱の巣材ですが、藁と枝葉の割合がだいぶ差があるのが分かります。 その時に入れていた枝葉の差かな?
去年繁殖した巣箱の中身も見て、巣材が出入口付近まで敷き詰まっている巣箱の方が、巣材の少ない巣箱より産卵・繁殖率が高いことが分かってきました。
今回インコの巣材のお話をしましたが、鳥類みんなが同じ巣材を使っているわけではありません。
ルリゴシボタンインコと同じく、ハトやカラス、スズメ、ツバメのように植物素材を使うものもいれば、カラ類のように羽毛や毛、羊毛など動物性の素材を使う種もいます。
カラスやムクドリ、ハトなど都市部にいる鳥は私たち人間のゴミを使うことも...
水鳥や小鳥では自分の抜けた羽毛で内側をふかふかにして巣を作っています。
鳥は外敵から守るためや保温、卵が転がらないようにするためなど、いろいろな目的で巣材を工夫しています。
巣材を使わず、木の洞や砂利地のくぼみ、崖や枯れ葉などに直接産卵する種もいます。
住んでいる環境にもよるということなのでしょう。
その鳥に適した巣材で、乾燥して清潔であることが卵やヒナを守るために大切なのです。
※湿っているとカビたり、冷えたりするため
皆さんも気になったら調べてみてくださいね!
そして巣箱を洗っていて思ったこと。
そろそろお家を新しくしたいなあと‼ 実は3年前に友の会に入って下さっている方に"インコの暮らすお家を作ろう"というイベントで絵を描いてもらったものが、薄れてきてしまったのと、劣化してきていたりするので、また近いうちに企画を提案したいと思っています...‼
きく