
更新日:2025.05.16ご長寿タヌキ カナについて
ご長寿タヌキ カナについて
皆さまこんにちは。
今日は、野毛山動物園で暮らすホンドタヌキのカナについてお話しさせていただきます。
まずはじめにカナの基本情報として、かなりのご長寿タヌキということはご存知でしょうか。
カナは 2009年5月28日に横浜市で保護され、以降動物園で飼育されてきました。
保護当時生後2週間ほどであったことから、現在はおよそ16歳と推定できます。
(2009年に撮影された若かりし頃のカナ)
タヌキの寿命は野生で6〜8年、飼育下でも10年程度と言われておりますのでかなりのご長寿タヌキということになります。
おそらく、国内最高齢...?!
そんな長生きのカナですが、近頃、後ろ脚の具合が悪くなってきてしまいました。
特に後ろの右脚に力が入りづらく、自力で立ち上がったり、スムーズに歩いたりが出来ない状態です。
飼育員が介助をして立たせると、ゆっくり、ヨロヨロと歩きはするのですが後ろ脚に力が入らないせいですぐに倒れてしまいます。
その為、残念ですが、これまで通りカナを展示することは難しいと園で判断しました。
現在は、カナ自身が外に行きたがることも考慮して、飼育員がカナの近くで作業をしており数分おきに様子を確認できるような状況でのみ、カナが外に出られるようにしています。
(展示場を歩くカナ)
しかし、すぐに倒れてしまったり上手く歩くことが出来なかったりするため来園者の皆さまにはカナの姿がよく見えないことも多々あるかと思います。
また、もし展示場でカナが倒れてしまっていても、飼育員が近くにおり定期的に様子を見て必要に応じて介助をいたしますのでご安心ください。
脚の具合が悪いカナですが、寝室の中では自力で餌も食べています。
以前に比べると採食量は減ってしまったものの、お肉やふかし芋を好んで食べ、お水もよく飲みます。
できるだけカナが慣れている場所で過ごせるように様々な工夫をして飼育していますが、
今後、もしカナが全く動けなくなるようなことがあれば、より快適に安静に過ごせる園内の動物病院に引っ越すこともあるかもしれません。
その時は、誠に残念ですがカナが皆さまにお会いすることは難しくなってしまいます。
飼育員一同、カナが快適に暮らせるよう努めていきたいと思っておりますのでご了承いただけますと幸いです。
最後に、日頃よりカナ並びに野毛山動物園の動物たちを応援してくださりありがとうございます。
来園された際は、かなり限られた時間帯にはなってしまいますが、ぜひご長寿タヌキのカナに会いに来てくださいね。
《やっぱり真正面顔が好きな担当者 しも》