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更新日:2026.02.12

ホッキョクグマ「ゴーゴ」の死亡について(第2報)

  このたびは、ホッキョクグマのゴーゴを愛する皆さまをはじめ、多くの方々にご心配と悲しい思いをおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます。

 私自身も、このような結果に至ったことを大変重く受け止めております。

 これまで私は、種の保全という動物園の重要な社会的役割を果たすと同時に、動物福祉(アニマルウェルフェア)に十分配慮し、一つ一つの命に真摯に向き合うことが不可欠であると考えながら、日々の業務に取り組んでまいりました。それにもかかわらず、このような結果となったことについては、深い遺憾の念を抱いております。

 死因については、すでにお知らせしておりますが、詳細についてはなお確認と検証を進めている段階にあります。園内外の関係者と共に事実関係を丁寧に調査および整理し、今回の事故から得られた教訓を今後の取り組みに生かしていく必要があると肝に念じております。

 長きにわたり動物園に関わってきた者としての責任を改めて自覚し、社会から寄せられているさまざまなご意見にも真摯に向き合いながら、今後も動物たちと誠実に向き合い続けてまいります。

 

よこはま動物園 園長 村田浩一

 

 

以下に、第2報として園からの説明をさせていただきます。

 

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 29日の記者発表において記載しきれなかった、今回の輸送及び麻酔を行った経緯と理由などについてお知らせさせていただきます。

 

○移動する経緯について

 JAZA生物多様性委員会のホッキョクグマ管理計画において、国内の飼育下個体群の維持・回復を目的として、とくしま動物園のポロロに繁殖機会を確保することが必要であるとの判断がなされました。当園は、この判断に基づき検討を行った結果、今回の移動を決定しました。

 

〇当年齢での移動について

 動物の移動や麻酔にあたっては、年齢は重要な要素の一つであり、一般に年齢を重ねるほど、移動や環境変化に伴う負担やリスクが高まる傾向があることは認識しています。

 一方で、年齢のみをもって移動の可否を決定することはできず、個体ごとの健康状態や日常の様子、移動の目的や必要性などを含めて、総合的に検討し判断しました。

 

○麻酔について

 ホッキョクグマの園館間移動は、麻酔下で輸送箱に収容し、覚醒後に移動を行う方法が多く実施されています。

 特に雄個体については、輸送箱への馴致による移動が困難である場合が多く、この方法が一般的に採用されています。なお、過去のゴーゴの移動においても、同様の方法で移動した実績があります。

 

○麻酔時間について

 文献および過去の事例を踏まえた上で麻酔計画を立案し、実施しました。麻酔時間については、リスクを可能な限り低減することを目的として計画されたものであり、適正であったと考えています。

 

○採精について

 JAZA生物多様性委員会のホッキョクグマ計画推進会議では、国内におけるホッキョクグマの種保存を目的として、人工繁殖技術の確立および配偶子の保存が極めて重要であると位置づけ、飼育園館に対して採精の実施を励行しています。今回も、国内のホッキョクグマの種保存にとって極めて重要であるため、移動に伴う麻酔計画の立案に併せて、採精を実施することとしました。一方で、麻酔の導入等で時間を要した場合には採精を行わないことも事前に決めていました。

 

○採精方法について

 採精は、電気刺激法ではなくカテーテル法(尿道にカテーテルを挿入し、毛細管現象により精液を採取する方法)により実施しました。

 採精作業は、輸送のために動物を輸送箱へ収容する一連の麻酔作業の中で、不動化が得られている時間内において可能な回数で行ったものです。

 なお、採精で得られた精液においては、当園に隣接している繁殖センターにて、現在、一時的に保管されています。

 

○当日の準備や体制について

 当日は、当園獣医師が麻酔管理を担当し、当園飼育員が個体の体位変換および輸送箱への収容作業を担当していました。また、採精作業については、JAZA生物多様性委員会からの依頼に基づき、大学の研究者と共に実施しました。

 輸送は、陸送により移動する計画としていました。また、輸送中は輸送先動物園の獣医師および飼育担当者が帯同し、輸送箱内の動物の状態を常時確認できるようカメラを設置するとともに、適正な温湿度であることを記録するため、温湿度ロガー(測定記録機)を設置することとしていました。

 

〇死亡原因について

 今回は、移動に伴う処置として麻酔を実施しましたが、麻酔中に心停止および呼吸停止が確認され、その後死亡が確認されました。

 麻酔に関連した死亡であることは確認しておりますが、詳細についてはなお確認と検証を進めている段階にあります。

 解明につなげるための一環として、現在、病理組織検査等を実施しております。

 

○遺体について

 ゴーゴの遺体については、所有権を有する天王寺動物園と今後協議の上、決定してまいります。

 

〇その他

 本件に関する当園からの情報は、公式ホームページに掲載させていただきますので、そちらでご確認ください。当園職員個人に対する問い合わせ、ご意見につきましてはご遠慮いただきますようお願いいたします。

 

参考資料

2月9日付記者発表資料