金沢動物園公式サイト

ホトケノザとヒメオドリコソウの写真

更新日:2017.04.04ホトケノザとヒメオドリコソウ

更新日:2017.04.04

ホトケノザとヒメオドリコソウ

毎年この時期になると、「ええーと、どっちだったっけかなあ?」と戸惑うことが多いのが、シソ科のホトケノザとヒメオドリコソウです。

ha20170331-1.jpg

よく一緒に生えていることがあります。

シソ科の植物は葉が対生し、しかもほとんどが十字対生(2枚の葉が向かい合ってついている)で、茎が四角い点が共通しています。

両者ともオドリコソウ属に属し、見た目がよく似ていて、おまけに同じ所に仲良く混在していることもあるので、時にややこしいことになるのですね。

ホトケノザは、茎をえりまき状に囲んでいる丸こい葉を、仏さまの座るハスの花の台座にたとえて名づけられました。

ha20170331-2.jpg

柄のない葉がまわりを囲んでいます。

葉が段々につくのでサンガイグサ(三階草)の別名もあります。

花は葉の上に抜き出るようなかたちです。

ha20170331-3.jpg

堂々の「三階建て」です!

「春の七草」にホトケノザがありますが、これはキク科のコオニタビラコのことで、本種ではありません。

七草粥を食するお正月には時期的にたぶん見られないと思いますが、念の為お気をつけくださいね。

ha20170331-4.jpg

茎の下のほうの葉には柄があります

ホトケノザには閉鎖花と言って、つぼみが開かないまま自家受粉して実をつける性質があります。

閉鎖花は省力的にかつ確実に子孫を残せますが、クローンが増えることになるので、種が弱体化するというリスクも負っています。

金沢自然公園内に生える野草の中では、スミレ、ミゾソバ、キツリフネ、ヤブマメ、ツユクサなどにも見られます。

もう一方のヒメオドリコソウは、花はホトケノザにそっくりですが、スペード形の葉が密に詰まってつき、その間から花が顔をのぞかせるような感じです。

ha20170331-5.jpg

野原、畑地、道端によく群生しています。

しかし、何と言っても、上のほうの葉が赤紫色に染まるのが特徴です。

葉は下に向かってコーン(円錐)状に大きくなり、密な割には重なり合わないように、せり出しています。

不思議です。これは、春の日差しをまんべんなく享受しようという工夫なんですね。けなげなものです!

ha20170331-6.jpg

赤紫色の葉が詰まっています。

ヒメオドリコソウは明治年間に帰化したヨーロッパ原産の植物です。

同属に、我が国にもともと自生するオドリコソウがありますが、葉、花、高さともにずっと大型なことから、新参者には小さいを意味する「姫」が付けられました。

ha20170331-7.jpg

下から見上げると柄があることがわかります。

笠をかぶった女性たちが踊っているというイメージからすると、私にはホトケノザのほうがなんだか躍動感があって軽快に感じられます。

みなさんはいかがでしょうか。

足元に彼女たちの群落を見つけた時は、ぜひ目を凝らしてごらんになってください。

金沢自然公園はいよいよソメイヨシノが開花し、既存林のヤマザクラやオオシマザクラも咲き競って春本番を迎えます。

散歩がてらにぜひお越しください。

(担当:マグノリア)